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1.金の品位について

 指輪等にあるK18やK14の刻印。 これは使われている金のうち、重さでどれだけ純金が入っているかを表しており、 これを金の品位と言う。
  一般的に使われる「金」という言葉は、二つの意味で使われており、 一つは純金、もう一つは金合金のこと。 ほとんどのジュエリーに使われている金は、金合金。 金は高価な金属のため、合金全体のうち、純金が重さでどれほど使われているかを表示しておくことは大変重要。
  100%の純金を24Kとし、普通24KとかK24と刻印する。 つまり、24を100%として、純金が重さでどれだけ入っているかを数字で表すのである。
 Kはkarat(カラット)の頭文字で、宝石の重さの単位caratまたはkaratと同じスペル。宝石の1カラットは0.2gで1ctと書く。 日本では18カラットとは呼ばず、「じゅうはちきん」「ジュウハチケー」と言い、英語では「eighteen karat gold (エイティーン・カラット・ゴールド)」と呼ぶ。 普通は18Kと打つが、K18と打つことも。また、千分比の750と打つこともある。

金の品位の表記法
Karat
百分率 %
千分率 ‰
24K
24/24
100
1000
22K
22/24
91
917
20K
20/24
83
835
18K
18/24
75
750
15K
15/24
62
625
14K
14/24
58
585
12K
12/24
50
500
10K
10/24
41
417
9K
9/24
37
375

2.なぜ純金を使わないのか
 業界では純金を「ヤキ」と呼ぶ。金の精錬の際に塩をつけて焼いたので「ヤキ」と言う言葉が生まれたらしい。
 純金に対する人間のあこがれは強いはずなのに、ジュエリーにこのヤキを使わないのはなぜか。
 古代のジュエリーはほとんど22K以上。 少し力を加えてその柔らかさで、本物かどうか確かめられるという点も有用されていたようだが、純度の高い金は
�柔らかすぎて傷が付きやすい
�石を留める爪が簡単に変形して石がはずれやすい
という理由で、現代ではヤキを使わない。
  古代のジュエリーに22K〜24Kが多いのは、このような意識が低かったため。
3.割金と色
 本体となる金属に混ぜる金属を割金と言う。ウイスキーを水で割るように、ヤキを他の金属で割るため。
  18金は24分の18がヤキで、残りの6が割金。その割金として使われるのは銀や銅。
  この割金の銀と銅の割合を五分五分、五分割りより銅が多ければ赤っぽく、銀が多ければ青っぽくなる。 ごくわずか赤い四分六割、ごくわずかに青い逆四分などと言い、これらがイエローゴールド。
  銅の割合が90%、銀の割合が10%位になると、はっきり赤っぽく見えるが、これが赤金(レッドゴールド)。
  この銅:銀、9:1、8:2から7:3位までの銀の中にパラジウムを入れると、銅の赤が薄まりピンクゴールドとなる。 実際には、地金の流動性をよくするために亜鉛等を入れることもある。
 赤金とは逆に銀:銅の割合が7:3や8:2、9:1位にしていくと、青っぽくなり、これを青金(グリーンゴールド)という。

名称 割金

備考

18Kイエローゴールド 五分割り(銀5,銅5) 一般的な18金、イエローゴールド
四分六割(銀4,銅6) 五分割りに比べごくわずかに赤い

逆四分割り(銀6,銅4)

五分割りに比べごくわずかに青い
18Kレッドゴールド 割金が銅7以上(銀3以下) 銅分のため赤く見える
18Kピンクゴールド 割金が銅7以上(銀3以下)で、
さらにパラジウムを混ぜたもの
純金を含めると4元合金となる
パラジウムの割合はメーカーにより異なる
パラジウムにより銅の色が薄まりピンクに見える
18Kグリーンゴールド 割金が銀7以上(銅3以下) 銀のために青く見える、青金
18Kホワイトゴールド 割金の重さの25%をパラジウムとする 以前は割金にニッケルを使ったが、
現在はパラジウムを使用することが多い

4.18Kホワイトゴールド
 ホワイトゴールドとは、文字通り、白い色をしている金で、純金に白い色をしたパラジウムを加えたもの。
 18Kホワイトゴールドとは、重さで純金75%とパラジウム等を25%混ぜたもので、 以前はパラジウムでなく、同じ白い金属であるニッケルで割っていましたが、 最近ではパラジウムで割ったものが圧倒的に多く、これをパラ割りホワイトゴールドと呼ぶ。 これはニッケル割りが人体に悪い影響を与える事があるため。
  ホワイトゴールドはWhite Goldと書き、略してWG、それが18金だったらK18WGと刻印される。 英国製だと750と刻印されることもある。英国ではプラチナは950の品位しか認められてないため、 白い金属で750と打ってあれば、18KWG。
  ホワイトゴールドを日本語で訳すと、白い金となりますが、白い金すなわち白金はプラチナのことで、金とは全く別の貴金属。 ホワイトゴールドは、日本語でもホワイトゴールドで、白金と訳してはいけない。 ホワイトゴールドはあくまで白い色をした金合金。 白い金と言っても銀のような白さではなく、やや黄色みを帯びた白。
  ヨーロッパでは、ホワイトゴールドでも銀でも自然のままの地金の色を好むが、 日本ではロジウムで表面を処理する事が多い。 ロジウムの堅さで、表面に傷が付きにくくすると言う効果もある。
5.14金
 14金になると金の割合は半分近くまで下がり約58%千分率で585,または583となる。 その分、銀と銅の割合は増え、亜鉛なども添加される。 以下の表はその成分割合。 特に14Kホワイトゴールドは18金WGとは大きく違うことがわかるだろう。
  合金組成‰ 備考
14K Pd その他
585
(583)
166 249 - - 淡い黄色
300 95 - Zn イエローゴールド
100 100 200 Zn ホワイトゴールド